【メカナム駆動ユニットRVW 導入事例】
鹿島建設株式会社 様

メカナム駆動ユニットRVWシリーズ導入で
位置の微調整が容易になり、作業効率向上

鹿島建設株式会社様(以下、鹿島建設様)では、現場作業を効率化するため、機械化やロボット化の研究・技術開発に取り組んでいます。その一環として、重労働となる外壁や内壁の設置作業の省力化を目的とした外装取付アシストマシン「マイティフェザー®」の開発・製造を、グループ会社であるカジマメカトロエンジニアリング株式会社様が行っています。

導入前の課題は?

外壁の取付けにおける位置の微調整に苦戦していました」

「マイティフェザー® 」の初期モデルでは差動二輪式の駆動方式を採用し、手押しで位置調整を行っていましたが、外壁の取付けにおいて重要な要素となる「位置の微調整」が難しいという課題がありました。この課題を解決すべく、全方位移動が可能なメカナムホイールに着目し、導入しやすく耐久性も兼ね備えた製品を探していました。



導入いただいた製品

メカナム駆動ユニットRVW-10PG

産業用ロボットの関節用途で高い世界シェアを誇る精密減速機RV™を一体化したメカナムホイール。高耐荷重と信頼性を兼ね備えており、特に微細な位置調整を必要とする動作に最適です。その点が、「マイティフェザー®」が抱える「位置の微調整」の課題解決にフィット。従来では手作業で行われていた位置調整が正確かつ容易に行えるようになり、作業効率の大幅な向上に貢献しています。



選定理由は何でしたか?

「導入に向けて共に歩んでくれる親身な姿勢が安心に繋がりました」

鹿島建設様がRVWシリーズに興味を持っていただいたのは、導入の1年前。お客様からRVWシリーズをご紹介いただいたことがきっかけで検討が始まりました。当初、RVWシリーズの導入に対して複雑そうな印象を持たれていたため、弊社にてメカナムAGVのデモンストレーションを実施。鹿島建設様にも実際に操作いただき、メカナムAGVのスムーズな動きやリモコンの操作感などを実感いただきました。さらに、モータの選定や耐久性など技術的な打ち合わせも重ね、不安を解消したうえで導入いただくことができました。当時を振り返り、鹿島建設様からは「導入の感覚を掴みやすかった」「スムーズな動作が見られて安心した」と嬉しいお声をいただいています。


また、RVWシリーズはフレームに組み込むだけのユニット製品のため、台車への取付が簡単である点も評価いただき、導入のしやすさという要求も満たすことができました。最終的には、ナブテスコがこれまで培ってきた精密減速機RV™の技術と実績が決め手となり、導入が決まりました。



導入後の効果・感想は?

「位置の微調整が格段に行いやすくなりました」

  • 従来の手作業による位置合わせでは微調整が難しく、作業に時間がかかっていました。RVWシリーズを採用したことにより、前後左右・斜め・旋回と、リモコンを使って台車を直感的に動かすことができるようになり、位置の微調整が格段に行いやすくなりました。また、マイティフェザー®  の開発スタッフからは、RVW-10PGの耐久性の高さや適用モータの種類が非常に多い点に対して、高い評価を得ているようです。私としても、個別の要求に対しても親身に対応していただけることに感謝しています。
    (カジマメカトロエンジニアリング株式会社 木崎様)



ナブテスコ 担当者の声

鹿島建設様には展示会場にてデモ機のメカナムAGVをご覧いただいた後、弊社工場にもお越しいただきました。工場内でリモコン式メカナム台車の操作を実際に体験していただいたことで、「マイティフェザー®」への導入検討が加速したことを嬉しく思っています。「建設現場での自動化はとても遅れており、今後訪れる労働人口不足の解消に向けて、自動化を積極的に推進する必要がある」という熱い想いもお聞きしました。

初期モデルの「マイティフェザー®(差動2輪方式)」も三重県の試験倉庫で見学させていただきましたが、外壁パネルの位置合わせには多くの苦労があることが分かりました。例えば、駐車スペースに車を停める際、位置がずれていると再度外に出て調整しなければなりませんが、メカナムホイールであれば、横行や斜行によりスムーズに位置合わせができます。

建設業界における“メカナムホイールの潜在需要”はまだまだ存在すると考えており、今後も注視していきたいと思っています。(営業担当)



鹿島建設株式会社 様
会社概要

  • ■事業内容
    建設事業、開発事業、設計・エンジニアリング事業ほか

    ■拠点
    本社(東京)、開発事業本部・エンジニアリング事業本部・海外事業本部、技術研究所、機械技術センター、支店12か所、国内営業所27か所、海外営業所等22か国・地域50拠点

    ■ウェブサイト
    ・ホームページ(https://www.kajima.co.jp/

    ※「マイティフェザー」は鹿島建設株式会社様の登録商標です。

用語集

  • メカナム駆動ユニットとは?

    メカナム駆動ユニットは、メカナムホイールを使用して全方向に移動できる駆動システムです。メカナムホイールは、車輪の周りに斜めに配置されたホイールによって、前後斜めだけでなく、左右にも滑らかに移動が可能です。

    メカナムホイールは、制御システムの複雑さや、ハードウェアの統合、部品の選定と設置に知識と技術が求められるため、導入には高度な技術が必要です。しかし、ユニット化されることでこれらの課題が簡略化され、導入にかかる時間やコストが削減されます。これにより、全方向移動を必要とするシステムやロボットへのスムーズな組み込みが可能になります。

  • メカナム駆動ユニットRVWシリーズとは?

    RVWシリーズは、メカナムホイール、減速機、モータフランジ、入力軸を一体化したメカナム駆動ユニットです。この一体化により、設置が簡素化され、導入が容易になります。また、ユーザーは自分のシステムに合わせたモーターや制御装置を別途選定することができ、ニーズに応じたカスタマイズが可能です。

    このシリーズは、精密減速機RV™を搭載しており、高い可搬重量と耐久性を実現しています。
    詳細についてはこちらのページをご覧ください。

  • 自動搬送車(AGV/AMR)とは?

    自動搬送車(AGV: Automated Guided Vehicle / AMR: Autonomous Mobile Robot)は、物品や材料を自動で搬送するための無人車両です。AGVは通常、事前に設定されたルートに沿って移動しますが、AMRは自律的に環境を認識し、障害物を避ける能力を持っています。このような自動搬送車は、製造現場や倉庫などにおいて、物品や材料の搬送を効率的に行うことが期待されています。

「ナブテスコで完成品のメカナム台車(AGV/AMR)として提案してほしい」
というご要望にお応えし、主要パーツのパートナーメーカと協業体制を構築しております。
 AGV/AMR製作のワンストップ提案も可能ですので、お気軽にお問い合わせください。

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